ミキサーやアレンジャーの方と話をしていると、どうしてマスタリング段階でされたこととミキシング段階でされたことの違いがわかるんですか?
と聞かれることがある。
これは単純な話、慣れと数の問題、だとも思う。
2mixがどう変化していくのか触った数がたくさんあるから、わかることなのかもしれない。
感覚的に理解してもらえるか怪しいものだけれど、どういう違いがあるのかについてお話しして行きたい。
ミックス段階でできること
ミックス段階でできることは、どういう風にサウンドを組み立てるか、ということだ。僕はこの話をするときによくレゴの例を出して説明する。
限られたレゴブロックを使ってお城を作るときに、
「どんなお城を作るのか?」
がミックスの表現に近いと僕は考えている。
レゴブロックが手元にあって、お城を作ってくださいといわれたときに、あなたはどんなお城を作るだろう?
僕だったら庭がついていて、ドラゴンクエストに出てくるような洋風の厳かなお城が好きだけれど、人によっては大阪城をつくろうとするかもしれない。
でもブロックは限られている。
だから、ある程度どういった形のお城が出来上がるかは絞られてくるんだけれど、それでもどれひとつとして全く一緒になる可能性はほとんど無いように思う。
だから、誰がミックスするかで出来上がるサウンドは全然違ったりする。
レゴブロックがレコーディングされた音だとして、考えると、その音を使ってどういう風に2ミックス(お城)を作るのか、これがミキシングのアート表現だと僕は思う。
(いや、全然違うよ!っていうお話があれば遠慮なくおしえてください笑)
マスタリングでできること
マスタリングでできることは、出来上がったお城をどういう角度で写真をとるか、ということになる。
お城そのものの内容を変えることは出来ない。
だけれど、どういう角度から撮ったらそのお城が一番カッコよく映るのかを提案することはできる。
どういう部分に焦点を絞るか、あるいは、どんな色になるフィルムを使うか。
できることは少ないようでいて実は多かったりもする。
どんな角度から写真を撮るかというのは、お城ができて見るまでわからない。
それにお城ができてからできる工夫と、いいお城を作るためにできることというのは根本的に種類が違ったりする。
僕は個人的には、いいお城を臨場感ある画角で捉えているのがいい作品であり、良いマスタリングだと思っている、かな。
音圧を上げるのも、下げるのも、結局はどういう風に写真を撮りたいかっていうことの目的にすぎないんだよね。
実際には、音を手で触ることは出来ない。
それを頑張ってEQやコンプレッサーを使って表現をしようとする。
だから、話がややこしくなってしまうんだけれど、
簡単にいえば、ミキシングの行程はマスタリング前だから意味があるし、マスタリングの行程はミキシングの後だから意味があるってこと。
うまく伝わると良いな。
(ちょっと自信ない笑)
皆さんは、ミキシングとマスタリングの違い、どう捉えてますか?
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