演奏者に返しているモニターの音を調整して、それぞれが演奏しやすい環境を作ってあげるようにしましょう。ここでバランスの良いモニター音を作ることができれば、そのままの状態でバランスが良い演奏をレコーディングできるので、ミキシングのときの時間の節約をすることができます。
キュー・ボックスの使い方について
プレイヤーがそれぞれの音を手元で調整できるようにキュー・ボックスが設置されているレコーディングスタジオが多いです。
これは、2ミックスで送っている基本のバランスに対して、自分の楽器や他の楽器が足りないといったときに、それぞれの楽器のボリュームを上げるようにして使います。レコーディングに慣れていないプレイヤーの場合は最初に軽く説明をしてあげるようにするとよいでしょう。
モニターミックスについて
基本のバランスはパンとフェーダーで作っていきますが、演奏の内容に応じてEQやコンプレッサーを使うことも多いです。
モニター音にだけエフェクターをかけてあげることで、レコーディングをしている音を後で調整することができます。
オーディオインターフェースにそういった機能がついていれば、積極的に活用をしていきましょう。
モニターミックスで演奏のニュアンスをコントロールするコツ
モニター音のバランスと演奏は密接につながっています。
モニター音が大きいとプレイヤーが感じている時には、演奏は小さくなり、モニター音が小さいと感じる時には演奏は大きくなっていくからです。
例えば、静かなウィスパーボイスを録音したいにも関わらず、返しているモニターの音が小さいのは無理があります。
そのため、どういったニュアンスを録音したいかに応じて、モニターのバランスを変えてあげるようすると、結果として良い演奏をしてもらうことができるはずです。
心得チェックポイント
- 「良いモニターミックス作りができること」=「良い演奏を録音できるということ」です。
- プレイヤーのキュー・ボックスでどのように音が再生されているか、確認するようにしましょう。
- 静かな演奏を録音したい時はモニターを大きく、ラウドな演奏を録音したい時にはモニターを小さくすると、ニュアンスをコントロールすることができます。