明らかにどこかの音が耳に突き刺さるようなときや、低域が強すぎる感じるときは、最初にトラブルシューティングをしておくことで、素早い判断ができるようになります。 

ただ、もしあまりに酷いようであれば、ミックス段階に戻る勇気も必要です。が、ここではあくまでもマスタリングの調整の範疇で収まる部分でお話をしたいと思います。 

 

トラブルシューティングは先にする

ディエッサーは高域が飛び出たときに特定の場所だけをコンプレッションするものです。通常はボーカルのサ行が耳に痛いときに使うものではあるのですが、2MIXにディエッサーを刺すことによって、例えばハイハットの音が強すぎるときだけ高域を自然に和らげるような動的処理ができるようになります。 

これは、ローについても同じことがいえます。ある場所だけローが強すぎてしまう場合にはマルチバンドコンプレッサーを使って、ローが強い時に反応するように設定をしてあげるようにすれば、トラブルを解決することができます。 

このように、予めミックスにあるトラブルが分かる場合はそれを最初に解決してあげるようにすることで、EQ、コンプのコントロールに意識を割けるようになります。 

 

マスタリング特有のディエッサーの使い方 

ディエッサーは飛び出した高域へのトラブルシューティングとしてだけではなくて、音をコントロールしやすくするための下処理としても使うことができます。素早いアタックタイムとリリースで広範囲にディエッサーをかけてあげることによって、高域に存在している単体では気づくことができないアタックを抑えられ、それによって耳障りをよくすることができます。 

この方法に関しては、賛否両論が別れる部分ではあるのですが、僕の場合は積極的に活用していることが多いように思います。 

もし後述するEQのかかりがあまり思ったようにしっくりこないときや、高域の部分をあげると少し刺さるような音になってしまうときには、この方法を使うと処理がしやすくなります。 

 

心得チェックポイント 

・高域と低域にトラブルが無いかをEQを弄る前に確認しましょう。 

・トラブルシューティングを先にすることで、音楽的な部分に集中することができます。 

・通常のディエッサーとは別に、マスタリング特有のディエッサーの使い方があります。